生活の中で健康のために気をつかっていても、
避けられない『加齢』というリスク。
遺伝的な要素も、
歳を取ってくると開花することがあります。
例えば、高血圧症。
「若いうちは低血圧だったのよ」と、
何の心配もしていなかったという人が、
健診で血圧が高いとわかったりする。
「血圧は低いと思っていたのに」と言いながら、
血圧の薬をのむようになる人がいます。
糖尿病も。
食生活は変わっていないし、
体重も増えていない。
でも、両親も兄弟もみんな糖尿病。
いつの間にか血糖値が高くなり、
糖尿病の治療薬をのむようになった人もいます。
高尿酸血症は食事を気をつけても、
尿酸値は下がらない。
尿酸値が上がるような体質の人は、
薬をのんで下げるしかない。
脂質代謝異常も。
モデルになれるくらい細い人でも、
家族性の脂質異常症で、
コレステロールの悪玉が上がる人がいます。
それは20歳代に始まるので、
薬をのんで下げるしかありません。
生活習慣などでは下がるものではなさそうです。
怖いのは、
高血圧症も糖尿病も、
高尿酸血症も脂質代謝異常も、
最初は何の症状もないということです。
だから、健診を受ける意味は大きいのです。
病気が進行する前に治療を始めて、
食生活や運動を
気をつけるようにしないと、
薬をたくさんのむ生活になってしまいます。
症状のない生活習慣病を放置すると、
やがて心臓や脳や腎臓などが悪くなっていきます。
本当に加齢は侮れないリスクです。
もう亡くなってしまったかたですが、
96歳くらいで通院していたのですが、
「年ほど怖いものはない」と、しみじみと言っていました。