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寒いとなぜ血圧が上がるのか?!

寒い時期は、患者さんが

「今日は寒いから血圧が高いです」とか

私も「寒いせいで血圧が上がっていますね」と言います

では

なぜ寒いと血圧が上がるのでしょうか?

寒いと血管が縮こまって

キュッとなり、血圧が上がるイメージはあります

本当に寒さで血圧が上がるのでしょうか?

そして寒さで血圧が上がるとしたら

それに対処するにはどうしたらいいのでしょうか?

寒さと血圧の関係を調べてみました

まず

寒さを感じると体は体温を逃がさないように

血管が収縮し

血圧が上がりやすくなるようです

寒さで血圧は上がるのですね

気温が下がると健康な人でも血圧は上がります

気温と高血圧症の関係を示す

こんな実験があるようです

摂氏40℃の水に

一方の手を手首まで1分間入れて

その後の血圧を毎分測定するというものですが

正常の場合は

最高血圧が約30の上昇にとどまるのですが

高血圧症の遺伝負荷のある方は

約50くらい上昇します

このように手首を冷やしただけで

血圧が上がるのですから

全身が寒さに触れる場合は

著しく血圧が上昇することになります

体は自律神経の働きで

血圧や体温をコントロールしています

この自律神経の働きにより

暑い時に汗をかき

寒い時には鳥肌が立ちます

肌が冷気にさらされることにより

体温の発散を防ぐために

交感神経が働き

血液中にカテコールアミンというホルモンが分泌されます

この作用により

血管が収縮して血圧が上がります

季節による血圧の変動を見ると

冬に高くなっています

そして心血管病による死亡率も

冬に一番高くなっています

だから高血圧症の人は

冬の寒さを避ける努力をすることが大切です

次に

寒さで血圧が上がってしまうことに

​対処するにはどうしたら良いかということです

生活の中で何を工夫することが大切かというと

暖房や防寒を十分にすることです

家の中を見てみると、居間はたいてい暖房が

行き届いていますが、浴室や脱衣所、トイレなどは

どうでしょうか

居間との極端な温度差は血圧を上げてしまう要因です

部屋ごとの温度差、風呂場や脱衣室

トイレとの温度差もあまりないことが望ましいです

お風呂の温度も熱すぎないように

38℃~42℃くらいを目安に、ぬる目の湯加減で

ゆっくりと温まることが体にはいいようです

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