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​生活習慣病

​肥満症

肥満と肥満症

​肥満と肥満症の違いについて確認しておきましょう

遺伝+生活習慣で肥満が成立する!

倹約遺伝子(肥満遺伝子)といわれる遺伝子があります

そういう遺伝子がある人が、

過食、運動不足などで肥満に成り易い生活をすることで、

簡単に太ってしまうようです

なぜ肥満していくことが恐いのか?

​大きくなった脂肪細胞が困った変化を進めていきます

なぜ太るのか?

摂取エネルギーが消費エネルギーを上回ると、余剰エネルギーとなり

体に余分な脂肪がついていきます

​消費エネルギーは主に基礎代謝によって変わってくるのです

どんな生活が肥満症を発症させるのか?

肥満が肥満症になるような生活って

太ってしまうような生活を一途に続けた結果なのでしょう

ウエストサイクリング

ウエストサイクリングの意味を知れば、いい加減なダイエットは出来なくなりますね。

どうすれば肥満症を改善できるのか?

体重を落とし、運動習慣を身につけること!とてもシンプルなことなんです。そして重要なのがストレスコントロールです。

運動を始める前にメディカルチェックが必要な人って、どんな人?

体の状態によってはすぐに運動を始めることが出来ない人もいます。

自分が変えられるところから良い習慣を作っていきましょう

ダイエットの基本を押さえた上で、食事や運動で減量を始めましょう

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肥満と肥満症

肥満と肥満症

肥満と肥満症の違いって?

違いは何だと思いますか?

肥満とは、体脂肪組織が過剰に蓄積した状態です

その肥満の中で、健康障害を生じているか

それに近い状態で

医学的に貯蔵脂肪の減量を必要とする病態が「肥満症」です

つまり

まだ治療が必要ではない状態か

もう治療する状態になってしまった!という違いです

では、その

 

健康障害とは何でしょうか?

 

まず、脂肪細胞の質的異常による場合です

以下のような病気が肥満によって起こっている肥満症です

耐糖能障害·2型糖尿病

脂質代謝異常

高血圧症

高尿酸血症·痛風

脂肪肝

狭心症·心筋梗塞

脳梗塞

脳血栓症

一過性脳虚血発作

これらのどの病気も

肥満を放置していたために発症することがあります

この場合は肥満症の治療が必要になってきます

さらに

脂肪細胞の量的異常による場合です

以下のような病気が肥満によって起こっている肥満症です

変形性膝関節症

変形性股関節症

変形性脊椎症

腰痛症

睡眠時無呼吸症候群

月経異常

 

これらの病気は、多すぎる体重によって

あるいは増え過ぎた脂肪細胞に圧迫されて起こってきます

この他に

特殊な病態を伴う健康障害も生じることがあります

それは

肥満妊婦

心理的サポートの必要な肥満症

などです

肥満症になってしまった場合は

病院での治療の必要があります

ここ迄きた場合は放置するのは危険です

諦めて病院で治療を受けましょう

日本では

Body Mass Index(BMI)が25以上の場合に

肥満と判定されますが

さらに、

他の生活習慣病を合併しているか

合併するリスクが高い場合には

肥満症として治療が必要になってくるのです

 

BMIが25未満でも

体脂肪率が多い「かくれ肥満」と言われる人たちがいます

そのかくれ肥満を判定する体脂肪率では

男性25%以上、女性30%以上が「肥満」と判定されます

但し肥満症は、二次性肥満症との判別が必要です

二次性肥満症とは?

何らかの病気が原因で肥満が生じた状態で

症候性肥満とか、随伴性肥満などとも呼ばれています

 

この症候性肥満とは何でしょうか?

これは病気や身体機能の異常によって起こる肥満です

生活習慣が原因ではありませんので、

医師に診てもらう必要があります

症候性肥満には以下のようなものがあります

(1)遺伝性の病気に随伴して起こる肥満

遺伝子の配列に先天性の異常があることで

正常な代謝が行なわれないために発症します

 

(2)視床下部性肥満

視床下部に異常があると高インスリン血症になり、

肝臓や脂肪細胞における脂肪合成と過食を

著しく促進するのが原因で肥満になります

‧プラダー‧ウィリー症候群 

‧フレーリッヒ症候群 

‧ローレンス‧ムーン‧ビードル症候群など

(3)中心性肥満

俗にいうCushing症候群(クッシング症候群)の事で、

手足は細いのに顔面や腹部だけ脂肪が付くのが特徴

副腎皮質ホルモン(ステロイド)の過剰に分泌されるのが原因

(4)甲状腺機能低下症が原因の肥満

甲状腺機能の低下によって脂肪分解が阻害され肥満となる

(5)偽性副甲状腺機能低下症が原因の肥満

血液中のカルシウム濃度が低下することにより

低カルシウム血症、高リン血症になるものです

タイプIaではAlbright(オルブライト)骨異栄養症により

肥満、低身長、円形顔貌、中手骨‧中足骨の短縮などが特徴の肥満になる

(6)偽性偽性副甲状腺機能低下症が原因の肥満

Albright(オルブライト)骨異栄養症は認められるが、

低カルシウム血症のないものは、

偽性偽性副甲状腺機能低下症と呼ばれ

偽性副甲状腺機能低下症が原因の肥満と同じく

肥満、低身長、円形顔貌、中手骨‧中足骨の短縮などが特徴

(7)多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の女性

インスリンの過剰分泌や、ホルモンバランスの乱れにより、

男性化(多毛、にきび、低音声、陰核肥大)や肥満になります

(8)薬物性肥満

副腎皮質ステロイド薬‧エストロゲン‧インスリン、向精神病薬など、

薬物の副作用が原因で肥満になるもの

これらの症候性肥満は

肥満を生じさせた病気の治療が必要になります

肥満症
遺伝+生活習慣で肥満していくのか?

遺伝+生活習慣で肥満していく!

倹約遺伝子(別名:肥満遺伝子)という言葉を

聞いたことがありますか?

この遺伝子が、実は肥満に関係していると考えられています

「使うエネルギーを最小にし、

余ったエネルギーは、最大限に蓄える」

「飢餓に備えてエネルギーを節約し、脂肪を蓄える」

という遺伝子です

食糧難だった時代に、食べ物が少なくても生き残れるように、

このような遺伝子が出来たと考えられていますが、

飽食の時代には不都合な遺伝子かも知れません

日本人も倹約遺伝子を持った人が多いといわれていますが、

世界的に見るとピマインディアンが有名な話です

倹約遺伝子を持っているから太るわけではなく、

そういう遺伝子がある人が、

過食、運動不足などで肥満に成り易い生活をすることで、

簡単に太ってしまうということなのです

ピマインディアンの話とは、

アメリカのアリゾナ州とメキシコのシェラマドレ山脈に分かれて定住した、

元は同じだった種族のそれぞれのピマインディアンは

生活環境の違いで、

アリゾナに住んでいる人たちでは9割が肥満となり、

シェラマドレで住む人たちは肥満にはなっていないという話です

同じ種族だったため、

共通の遺伝的素因があったのですが、

アメリカのアリゾナ州に定住したピマインディアンは農業をしなくなり、

高脂肪食が中心の食生活となりました

メキシコのシェラマドレ山脈で定住している

ピマインディアンは農業と酪農を営み続けていて、

肥満になる人はほとんどいません。

素因が同じだとしても、

生活習慣が変わることで、

肥満者の割合が大きく差が出るということは、

素因+生活習慣が

肥満の原因になるということが分かると思います

なぜ太るのか?!

なぜ太るのか?!

なぜ太るのか?!

遺伝+肥満していくのところで

倹約遺伝子(別名:肥満遺伝子)が、肥満に関係していて

遺伝的素因がある人が過食、運動不足など

肥満に成り易い生活をすることで

簡単に太ってしまうと説明しました

*倹約遺伝子=「使うエネルギーを最小にし、余ったエネルギーは、最大限に蓄える」「飢餓に備えてエネルギーを節約し、脂肪を蓄える」という遺伝子です

では、どういう仕組みで太っていくのか?

摂取エネルギーが消費エネルギーを上回ると

余ったエネルギーは体の中で

中性脂肪に変わって蓄えられて太っていきます

つまり

食べている割に動いていないから

余計なお肉が(実際には脂肪が)

身に付いていくことで太った体になっていくのです

 

ただ、実際にはそれほど単純ではないようです

体の中で消費されていくエネルギーは

基礎代謝/活動代謝/食事誘導性熱産生

主にこの3つがあります

このうち約6割のエネルギーを消費しているのが

基礎代謝です

この基礎代謝は年齢や性別で変わってきます

年齢は若い方が基礎代謝量が多く、

年を取るとともに次第に減っていきます

右の表は

厚生労働省策定 日本人の食事摂 取基準(2005 年度版)です

例えば

1歳の11kgの男の子の平均的な基礎代謝量は671です

(61.0kcal/kg/日)

10歳の33kgの男の子の平均的な基礎代謝量は1334です

(37.4kcal/kg/日)

40歳の70kgの男性の平均的な基礎代謝量は1750です

(22.3kcal/kg/日)

60歳の65kgの男性の平均的な基礎代謝量は1397です

21.5kcal/kg/日)

女性の場合はこの値よりも若干少なめです

この例から分かるように

10歳の子も60歳の人も基礎代謝量はほぼ変わらないですし

1歳の赤ちゃんでは基礎代謝量は10歳、60歳の人の1/2なんですね

働き盛りの40歳くらいであれば基礎代謝量も多いですが

60歳代では基礎代謝量は減っているということです

さらに

筋肉質の労働者やスポーツマンは基礎代謝が多いです

他にも気温が低い方が代謝は増加し、

体温は高い方が代謝が多くなります

次に

活動代謝 ですが

仕事、通学や通勤のための歩行

家事、身支度、スポーツなど

日常生活におけるさまざまな身体活動によって

消費されるエネルギーのことをいいます

運動習慣のある人や、

仕事が肉体労働で日頃からよく動いている人は

この代謝量が高いですが

あまり動くことが無く、仕事はデスクワークという人は

この代謝が低くなります

活動代謝により使われるエネルギーは

消費エネルギーの20~30%と言われています

基礎代謝が60%近くあるのに比べると少ないです

もう一つは食事誘導性熱産生です

食事誘導性熱産生とは

食事をする際に起こるエネルギー消費のことで、

食事中や食べた後に体が温まってきたり汗ばむなど、

食事という行為によって消費されるエネルギーのことです。

この代謝によるエネルギー消費量は全体の1割近くになります

このようなエネルギー代謝があって消費エネルギー量は変わってきます

年齢や活動量や、食事を摂ることでもエネルギー消費が変わってくるのです

年齢が増えていき、活動量が減っていけば、食べる量を減らしても

そう簡単に痩せるわけではないんですね

なぜ肥満していく事が恐い

なぜ肥満していくことが恐いのか?

 

標準体重の体と肥満症の体では何が違うのでしょうか?

体の中で起きているその「違い」で

どんなことが起きているのでしょうか?

太っていても大丈夫なの?!

肥満症が体に及ぼす健康被害としては

肥満症とは?でいろいろな病気をお伝えしましたが

体重が過剰になってくることで

不可逆的な病気になってしまう恐怖って

楽な生活を続けて

太っているままでいいと思う気持ちを

上回ることはないのでしょうか?

これはふとした疑問です

そして

絶対に痩せないと断言している人でも

食欲が無くなると数ヶ月もするうちに

必ず体重は落ちていくのです

特に悪い病気があるわけでもなく

検査をしても、どこも異常がない人です

そういう方を何人も見てきました

だから食べなければ痩せるのですね

驚く程です!

肥満していくことが

どうしてそんなに恐いことなのかを知ることで

食生活を見直して

絶対に無理ではない

健康的なダイエットを始めて

成功させることができたらいいなと思います

そのための強い意志作りの動機付けにでもなればと思い

敢えて「なぜ肥満していくことが恐いのか?」を書いてみました

 

太っていく条件として欠かせないことは

脂肪組織が大きくなることです

この脂肪組織は体にとってとても大切な組織ではありますが

 

しかし

肥大し過ぎた脂肪組織は

邪魔になるだけではなく

体を壊していくスピードを早めていきます

脂肪組織の中でも特に厄介なのは

内臓脂肪です

それは何故か?

内臓脂肪の特性として

1、摂取・消費エネルギーバランスに迅速に対応して速やかに増加・減少する

  内臓脂肪は過栄養下において脂肪細胞を肥大化させる

2、内臓脂肪は過食により、脂肪合成能が亢進する代謝的に活発な組織である

3、内臓脂肪の増加とともに、動脈硬化を促進するような物質を増加させる

4、内臓脂肪の増加に伴い、インスリン抵抗性を増すような物質の産生も増加する

5、内臓脂肪の増加と共に、抗動脈硬化作用や

  抗糖尿病作用のあるアディポネクチンというホルモン様の物質は減少する

とても簡単に言えば

食べ過ぎにより容易に増えてしまう内臓脂肪が

脂肪組織として大きくなっていく過程で

動脈硬化をひどくしていったり

糖尿病になり易くしたりするのです

さらに

体重の増加がもたらす害を考えてみると

例えば、関節への影響は

体重がかかる部分の股関節や膝関節、足関節などは

その重みによって関節炎などを起こしていきます

長年の変化として変形性関節症となって

体を動きにくくします

大きくなった腹部のために

それを支える腰椎などにも支障をきたし

腰痛などの症状に悩まされるのも当然の成り行きですね

関節の痛みで動きが緩慢になり

動かないことにより、さらに肥満が進んでいくのは

悪循環と言えます

さらに困ったことに

肥大した脂肪組織は

そう簡単に減量に応じてくれなくなるのです

脂肪細胞から分泌されているホルモンで

アディポサイトカインというホルモンがあります

このホルモンには善玉と悪玉があり

善玉は正常の脂肪細胞から分泌されるもので

糖尿病や動脈硬化を抑制するはたらきがあります

 

しかし

肥大化した脂肪細胞からは

悪玉のアディポサイトカインが分泌されて

善玉とは逆に糖尿病を発症させるリスクを増やしたり

動脈硬化も促進するように働いているのです

一度肥大してしまった脂肪細胞を

正常の細胞に戻していけるのだろうか?

そこまではまだ調べ上げていませんが

どれだけの努力が必要かは

想像に難しくない気がします

途方もなく大変なことでしょう

 

しかし

肥満症をそのままに経年変化していく体を

そのままに過ごすことで

様々な健康障害は起きてくるのです

 

そして冒頭でも書いている通り

食欲がなく食べないでいると

体重は減っていくのです

特に悪い病気が無くても。。。

病気でなくても食べなければ体重は減っていく事実からすれば

肥満症は食事の工夫次第で克服できるような気もします

恐ろしい悪循環から逃れる道はあるように思います

どんな生活が肥満症を発症させるのか?

どんな生活が肥満症を発症させるのか?

まず、食べている総カロリーが

消費しているカロリーを上回れば

その差が使われずに蓄えられていきます

カロリーの備蓄量は脂肪組織として体内で保管されます

そして

脂肪組織が大きくなっていくと肥満になります

簡単に言ってしまえば

食べることが多く、動かないことが多い生活が

肥満していく生活と言えます

 

さらに、肥満症となると

太っているだけではなく

何らかの病的な状態が生じてくることになりますが

どうして病的な状態になっていくのでしょうか?

肥満症とは?で示していますが、

肥満に起因ないしは関連して発症する健康障害

1.脂肪細胞の質的異常による肥満症

  1、耐糖能障害・2型糖尿病

  2、脂質代謝異常 

    高コレステロール血症

    低HDLコレステロール血症

    高トリグリセリド血症

  3、高血圧

  4、高尿酸血症・痛風

  5、脂肪肝

    non-alcoholic steatohepatitis(NASH)含む

  6、冠動脈疾患

    心筋梗塞

    狭心症

  7、脳梗塞

    脳血栓症

    一過性脳虚血発作

これらの健康障害がある場合は

内臓脂肪が蓄積していることが多く

内臓脂肪は血糖、血圧を上昇させ脂質代謝異常、動脈硬化を起こします

種々のアディポスサイトカイン(脂肪細胞由来生理活性物質)を分泌し

これらのような健康障害を生じさせます

この他にも

肥満に起因ないしは関連して発症する健康障害

2.脂肪細胞の量的異常による肥満症

  8、骨・関節疾患

    変形性膝関節痛

    変形性股関節痛

    変形性脊椎症

    腰痛症

  9、睡眠時無呼吸症候群・Pickwick症候群

  10、月経異常

     月経周期の異常

     月経量と周期の異常

     無月経

     月経随伴症状の異常

これらの健康障害がある場合は

皮下脂肪が蓄積していることが多く

その重量により健康障害が起こります

肥満した状態で

血圧が高くなり、コレステロールが増え、血糖値が増えていく。。。

メタボリックシンドロームと言われる状態になります

さらに、動脈硬化が進み、血管が詰まることで起きる

様々な病気を生んでいく状態が肥満症です

では、肥満してから肥満症となるまでに

どれだけの期間があるのでしょうか?

例えば、若い頃は痩せ気味だったが

40代になってちょっと太ってきた

さらに40代後半でついにメタボリックシンドロームを指摘された

生活習慣を見直すように指導を受けたが

長年の習慣、仕事も忙しい、改善って言われても

簡単には変えられない

そんな状況が何年続くと

高血圧症や糖尿病、脂質代謝異常、さらには狭心症や脳梗塞、

あるいは関節症や睡眠時無呼吸症候群など

体型からくる負荷で起こる病気になってしまうのでしょうか?

 

私が外来で長年みてきた体験から言うと

程度にもよると思うのですが

太ってしまってから、生活を何とかしようとしているうちは

つまりは

食事に気をつけたり、これ以上体重を増やさないようにとしているうちは

数年の猶予がある感じです

しかし、思いっきり放置していると

翌年の健診では高血圧あり、高血糖あり、コレステロールの異常あり

さらに数年の放置で

膝関節が痛くなる、股関節が痛くなる。。。

そして、実は運動って言われても

階段を上がるだけで息が上がって

正直言って運動できないです

ということは珍しくないですね

肥満が肥満症になるような生活って

太ってしまうような生活を一途に続けた結果なのでしょう

いくら遺伝とはいえ

大事にすれば、体を壊すまでには到らない気がします

ウエストサイクリング

ウエストサイクリング

 

ウエストサイクリングという言葉を聞いたことがあるでしょうか?

簡単に言うと

ダイエットをして体重を減らしたが、リバウンドしてしまう。

もう一度ダイエットに挑戦し

体重を減らしたがリバウンドしてしまう

ということを繰り返すことです

しかし、これがかなり厄介なことなんです

それこそ、ダイエットをしないほうがましです

その理由はいくつかあります

ダイエットを途中でやめて、体重が戻ったとします。

ダイエット中は体重を落としたので、体脂肪も減らしました。

食事制限だけだったとしたら、実は筋肉組織や骨も減っていたのです。

では、ダイエット後に戻った体重は

体脂肪と筋肉組織や骨の分でしょうか?

残念なことですが、元に戻った体重は、ほぼ体脂肪分だと思ったほうがいいようです。

ダイエットをやめて食事を元通りにして

そこで筋トレなどしていれば別ですが

何もしないで自然と増えた体重は、ほぼ体脂肪です。

筋肉や骨は鍛えないと簡単には増えません。

ダイエット後にリバウンドするということは

ダイエットによって

脂肪組織を増やすという結果を得ることになるのです。

だからダイエットしないほうがましなんです

 

何度も繰り返すということは

意図的に体の中の脂肪組織を増加させていることと同じなんです。

これは望んでいた結果とはかけ離れていますよね

しかも、相当に体重を減らそうとして頑張り

過激な食事制限をして体重を落とすほど

その後のリバウンドで増える脂肪組織の量が多いということです

体の中では筋肉量が減り続け

当然のことですが基礎代謝も減り続け

動くのがおっくうになり、あるいは増えた体重で動きが遅くなり

関節などの痛みが生じてくれば、尚更に動きを制限していくことにつながっていきます

 

そして、恐ろしいことに

体脂肪の増加は生活習慣病の原因になっていくのです。

ダイエット前はただの肥満でしたが

ウエストサイクリングで肥満症に格上げされてしまうのです

食事制限のみで過激なダイエットをすることが

ウエストサイクリングの始まりになるのです。

どうすれば肥満症を改善できるのか?

どうすれば肥満症を改善できるのか?

肥満症を改善するには

どれだけ減量できるか

つまりは体重を減らしていくことに尽きます

食事に気をつけることだったり

運動を続けることは基本ですが

ストレスコントロールや

目標の設定も大事です

何のために、どれだけ頑張るか?

目標を設定する期間や

何をするかという行動目標も

しっかり決めておいたほうがいいでしょう

そして減量を始めるために

今の生活がどれだけ変わるのか?という

イメージをしっかりとつかんでおくことが大事です

肥満を招いた生活と

減量していく生活では

当然ですが全く違う選択を迫られるようになるのです

減量をする生活のイメージが持てないと

すぐに挫折してしまい

リバウンドという結果になってしまいます

そしてこの減量は

長期戦になることも覚悟しましょう

太らない生活を身につけてしまえば

それが習慣となり

当初のような我慢や努力も必要なくなるかもしれません

どれだけの期間を取り組むかを

前もって納得した上で始めることで

挫折しないで、リバウンドのない

減量を成功させていきたいですね

さらにストレスコントロールです

生活を180℃変えるには

多少のストレスは予想されます

このストレスをどうやって解消していくのか?

まだそれほどのストレスと感じないときから

始めている必要があります

適度な息抜きをしながら続けていくことで

結果として長続きして

減量の成功を手にすることができるのです

最初から行動目標の一つにストレスコントロールを挙げて

減量と一緒に始めることがいいでしょう

基本となる食事の改善では?

食事のカロリーを減らすことです

一日あたりのカロリーは1,200~1,800kcalを目安に

年齢、性差、活動量によって決めていくといいでしょう

食事のメニューなどは

市販されている食事療法の本や

インターネットでも簡単にカロリー計算できるサイトがあります

参考にしてください

 

気をつけたいのは

極端なカロリー制限や単品ダイエットのような

栄養が偏るような食事です

 

バランスよく栄養が取れて

カロリーの多いものを少なくし

カロリーの少ないものを多く食べるようにするだけでも

1,200~1,800kcalは実現できます

外食が多い場合は

野菜サラダや野菜の煮物などをメインにし

肉や魚を少なめに

ご飯も定食などは半分にしてもらうなど工夫すると

カロリーを抑えることができます

丼物や肉や魚がメインのメニューや

ラーメンやチャーハンなど炭水化物が多く

野菜の少ないものはカロリーが多いので

避けることをお勧めします

ちなみにラーメンや丼物のカロリーですが

ラーメン一杯  480kcal

チャーハン  600kcal

カツ丼  950kcal

親子丼  660kcal

牛丼  700kcal

これらは単品で食べてもカロリーが高く

栄養的にはあまりバランスがいいとは言えません

 

そして意外にカロリーの高いものが

菓子パンやハンバーガーなどです

菓子パンは1個で300~500kcalもあります

簡単にパンだけで済ませたつもりが

菓子パン2個で700~1,000kcalを摂ってしまうこともあります

パン2つで一日の摂取できるカロリーの半分以上を摂っているのです

菓子パンのカロリーは

あんぱん  300kcal

コッペパン(ジャム&マーガリン)  500kcal

チーズ蒸しパン  350kcal

アップルパイ  350kcal

メロンパン  400kcal

栄養のバランスが悪いだけではなく

1つのカロリーが高いのがお分かりだと思います

 

さらにアルコール類のカロリーです

食品別カロリー表などが載っている本を見れば

ビールやお酒、焼酎、ワインなどのカロリーもわかります

ちなみにおおよそのカロリーですが

缶ビール350ml  140kcal

日本酒1合  150kcal

焼酎25度 コップ1/2  140kcal

ワイングラス1杯 73kcal

アルコールのカロリーも

一日の1,200~1,800kcalの中に含まれていることをお忘れなく

アルコールは別と思っていたら減量はできません

食事に気をつけるには

実際の食品のカロリーを

把握するところから始めるのがいいでしょう

食事と並行して実施したいのが運動です

今までに運動の習慣がない人は

まずは歩くことから始めましょう

初めは一日に10分でもいいのです

歩かずに車や自転車で移動していた人にとっては

今日から30分歩きましょう

30分は歩かないと運動になりませんと

正論で言っても上手くいきません

初めは慣らし運転と思ってください

筋力がついてくれば

30分くらいは苦にならなくなるでしょう

最初から十分な量を歩こうと考えず

慣らし運転から始めてみましょう

そして週に2~3回でも大丈夫です

ただし続けることが大事です

週に3日、10分歩くことから始めて

数ヶ月後には週に5日くらい30分歩く

時には1時間くらいの遠出をしたり

ハイキングに出掛けたりするのもいいでしょう

長い時間歩くことが苦痛でなくなることを

最初の目標にしてみてはどうでしょうか?

もちろん

元々運動は好きで

たまにはしていたという人は

もっと高い目標を挙げて

それを続けていきましょう

たまにではなく週に3~4回くらいできることが

減量のための運動としては最適です

さらに肝心なストレスコントロールです

自分がリラックスできること

趣味の時間を持つことや

買い物に出掛けるのもいいでしょう

頑張ったご褒美を用意するのもいいでしょう

いくつかの候補を挙げておき

日常的にできることと

たまにできることを同時に進めていくことがいいですね

 

バランスの取れた食事と

継続的な運動と

ストレスコントロールで

地道な減量に取り組み続けることが

肥満症を改善していきます

メディカルチェック

メディカルチェックが必要な方は、運動を始める前に医学的検査が必要

 

肥満症の改善のためには、欠かすことが出来ない運動ですが、

無理をしたことで体に負担がかかり病気が悪化してしまっては、

運動しないほうがよかったということになりかねません。

さらに過体重でいきなり運動をすることで、

関節や筋肉、筋に負担がかかり、反って体を痛めてしまうことも起こりえます

大事な運動ですが、慎重に、そして少しずつ始めるようにしましょう

そして、そもそも自己判断では危険な場合があり、

運動前に医師に相談して、どの程度の運動が可能かを聞いておく必要がある人もいます

運動前に検査を受けておく必要もあるかもしれません

次に上げる病気(病状)の人は、掛かりつけの医師にまずは相談しましょう

*糖尿病

*高血圧症

*狭心症、心筋梗塞などの心臓の病気

*不整脈

*脳梗塞や脳卒中などの脳の病気

*腎臓病

*肝臓病

*膝や足などの関節症

*腰椎や頸椎の病気

*肺の病気

*目の病気(視力障害)

*体のどこかで炎症を起こしている場合

*貧血

*不眠症

*少し歩くだけで息切れや動悸がする

*普段からめまいやふらつき、立ちくらみがある

 

せっかく始めた運動が、実は逆効果であり、

運動できない状態になってしまっては困ります

肥満症を改善できないばかりではなく、体に害をもたらすことになってしまいます

無理しないで長期間続けられる運動にこそ、効果が期待できます。

自分にあった運動を見つけていきましょう。

自分が良い習慣を作る

自分が変えられるところから良い習慣を作っていきましょう

 

まず、ダイエットの基本を押さえておきましょう。

減量にも善し悪しがあります。

自己流でもいいでしょう。けれど、失敗は危険です

減量に必要なことは、

摂取エネルギーよりも消費エネルギーを増やすことです。

溜まっている脂肪を消耗させる感じです。

そのために出来ることを自分なりに工夫していくのです。

ちなみに、

体重を1kg減らすには

どのくらいエネルギーを消耗させたらいいでしょうか?

約7,000kcalと言われています

つまり

(摂取エネルギー)-(消費エネルギー)=(A)kcal

(A)kcal×(B)日=7,000kcal

(A)は一日で消耗したエネルギーで

(B)は掛かった日数です

毎日(A)kcalを消耗し続けると、

(B)日後には1kg減量できるという計算です。

実際には計算通りに上手く減りませんが、おおよその目安となります。

リバウンドしてウエストサイクリングに陥ることを考えたら

(A)は少ない数のほうが安全で、

(B)は多いほうが継続していけます

人によっては短期決戦!と勢いが大事と思っているかもしれませんが

そういう人は、当初1週間あるいは数週間は(A)を多く、

その後(A)を減らして継続期につなげるというのがいいのかもしれません

始めた当初は、数字が目に見えて減っていかないと

やる気が持続できないという人は、

スタートはダッシュで!

しかしリバウンドは絶対に避けたいので、

継続期を最初から想定していて欲しいのです。

さて、それではどうやって消耗させるエネルギーを算出するかです!

最初は食事の例、その後に運動例を上げていきたいと思います

食事を減らすことで摂取エネルギーを減らしていきます

自分はこれが出来そうと思うものを、今から始めましょう

食事の例

*ご飯の茶碗を小さくする

 一度、ご自身が食べている茶碗でご飯を何g食べているのかを測ってみると、

   何kcalかが分かりますね

 ご飯は100gで168kcalです。

  あなたはいつもの茶碗で何kcalのご飯を食べているでしょうか?

 

*6枚切りの食パンを8枚切りにする

 6枚切り一枚の食パンのカロリーは160kcalくらい

 8枚切り一枚の食パンのカロリーは120kcalくらいです

 最初は薄さが気になりますが、慣れると6枚切りが分厚い感じさえしてきます

 

*山盛りサラダを好きなドレッシングをかけて食べる

 野菜は緑黄色野菜も淡色野菜も300gで80kcalです

 野菜300gがどれくらいになるか?秤で量ってみると驚きです!

   一回では食べきれないほどなので、2食か3食に分けて、食べたほうがいいでしょう。     ドレッシングはそれだけで高カロリーな感じがしますが、

   野菜を山盛り食べるためには必要な気がします。

 種類にもよりますが、大さじ1杯で40~60kcalです。 

 ノンオイルドレッシングだと大さじ1杯で4~10kcalです。

 野菜と併せても1食で100kcalもいかないくらいだったら、

 味を変えていろいろなドレッシングをかけて

 たくさんの野菜を食べる習慣ができたほうがずっといい気がします。

 ドレッシングをかけて、毎食サラダを食べても、

 一日に300kcalも食べたら、野菜の他の効果もあっていいのではないでしょうか 

*菓子パンを減らす

 菓子パンのカロリーがどのくらいあるか?調べたことがありますか?

 意外に高カロリーでビックリします。

 例えば木村屋のあんぱん1個で155kcal

 山崎パンのランチパック(ハム&エッグ)は1袋で254kcal

 同じく山崎パンの大きなメロンパンは432kcalです

 セブンイレブンのバター香るクロワッサンは212kcalです

 ローソンのほんのり甘いミルクパンは501kcalです

 菓子パンのカロリーはネット検索すると、いろいろ出ていますが、

 かなり高カロリーです。

 野菜山盛りにドレッシングをたっぷりかけても、

 一皿分が菓子パン一個分のカロリーには到底及びません!

 安いからって。。。安易に食べていると大変です。

*アルコール飲料を減らす

 ビールや焼酎も一日の摂取エネルギーに入っていることをお忘れなく。

 このアルコール類のカロリーは、栄養分が含まれていないのに、

 カロリーばかり高くて、栄養的には損している気がしてきます。

 ビール350ml缶は140kcal、

 日本酒1合は196kcal、

 焼酎25℃コップ1/3(60ml)は87.6kcal、

 ウイスキーダブルは142kcal、

 ワイン1杯73kcalなど

 すべて一日の摂取エネルギーの内です

 ご自身の普段飲んでいる酒量を計算したら何kcalになりますか?

*缶コーヒーやペットボトル飲料を減らす

 お茶やウーロン茶であれば0カロリーですが、

 缶コーヒーやペットボトルの特にスポーツドリンクや紅茶類は

 意外にカロリーが高いです

 ダイドーブレンドコーヒー(190g)36kcal

 キリンファイア朝の、ほろ苦(185g)57kcal

 ジョージアクラフトマンコーヒー微糖(185g)31kcal

 スターバックスコーヒー(ホットショートサイズ)14kcal

 アクエリアス(500ml)95kcal

 ポカリスエット(500ml)135kcal

 アミノバリュー(500ml)60kcal

 紅茶花伝ロイヤルミルクティー(470ml)173kcal 

 紅茶花伝ロイヤルストレートティー(470ml)61kcal

 午後の紅茶ストレートティー(500ml)80kcal

 コカコーラ(500ml)225kcal

 カナダドライジンジャエール(500ml)175kcal

 三ツ矢サイダー(500ml)210kcal

 CCレモン(500ml)200kcal

このドリンク類も摂取エネルギーの内です

 

*揚げ物は焼き物や煮物に替える

肉類や魚も調理方法でカロリーに差が出るのは分かると思いますが、

野菜や芋類にしても揚げ物にするとカロリーが高くなります。

体重を減らしたくて、カロリーを減らしたいのであれば、

栄養素をしっかり取りつつ低カロリーになるように、

焼いたり煮たりして食べるようにしたほうがいいですね

*夕飯は早めに食べるか、低カロリー食にする

夜勤で働く方は別として、

これから寝るだけという時間帯の食事で、

たくさんのカロリーを摂ってしまうと脂肪として体に蓄えられてしまいます

仕事の都合や、朝食や昼食をゆっくりと摂る時間が無くて、

どうしても夜がメインになってしまうという場合もあるでしょう。

けれど、体重を落とそうとしている時期に

脂肪がつきやすい食事の取り方を続けるのはどうでしょうか?

工夫できたら、朝食や昼食をメインに変えてみてはどうでしょうか?

 

食事の例はこの辺で

次に運動の例を

運動量を増やすことで消費エネルギーを増やします

運動の場合も自分に出来そうな、無理のない方法から取り組むことが大事です

*通勤時に一駅分歩く

通勤ついでに一駅歩くというのも、

運動の時間を作り辛い場合にはいい方法だと思います。

朝の時間は貴重ですが、毎朝の習慣にしていくと意外と気持ちがいいものです

*エレベーターやエスカレーターを使わないで階段を上がる

階段の昇降は平坦なところを歩くよりも運動量が増えます。

それを毎日の生活の中で、

出来るだけ階段を使うようにすると

ちりも積もれば式に運動量を増やしていくことが出来ます。

始めた頃は太ももが張ってきたり、

昇りでは息切れがしたりするかもしれませんが、

慣れてくると難なく上っていくようになります

*家事は意識して体を使う

床拭きや掃除機掛けなども、

日常の生活の中では活動量が多く、消費エネルギーは多いです

*買い物は行きは遠回りして歩く距離を増やす

買い物も歩いていったり、

敢えて遠いお店に行くなど工夫次第で、ついでに運動が出来ます

*テレビの途中のCM中にちょい筋トレをする

あまり運動をしていない方は、

少し歩いただけでも疲れやすかったりします。

自宅で、しかもちょっとした時間を使って筋トレをしておくと、

運動をする時に役立ちます。

もちろん筋トレでも消費エネルギーを増やすことが出来ます

*週末にハイキングに行く

近所の道をウォーキングしたり、

職場への道を歩くのも運動になりますが、

出来たら気分転換にもなるような、

自然の中でのハイキングに行くのもいいでしょう。

休みの日であれば普段よりも長く歩くことも出来ます。

場所や季節を選べば、運動以外の楽しみもあると思います

*ジムに通う

ジムに通う大きな利点は、

運動している人との接点があることです。

特に話をしなくても、汗をかいて運動している人たちと混じることで、

運動へのモチベーションが高まってくることもあります。

話す相手が出来ればさらにジムに通う楽しみが出来るかもしれません。

機械を使った筋トレは他では出来ないことですし、

通い続けると筋肉が少しずつ鍛えられていくのを実感できるでしょう。

*水中歩行またはスイミング

実は水泳は消費エネルギーが多いので、

お腹が空く運動らしいです。

なので、せっかく運動してきたのに、

食事が進んで食べる量が増えることがあるようです。

お腹が空くし、運動した後でもあり、

少しぐらい間食をしても、あるいは食事の量を多くしても

大丈夫という気の弛みで、

少しも体重が減らないということはあるようです。

けれど、筋肉は増えていきます。

足腰の筋肉が増えると、歩くときのスピードが速くなったり

階段を昇るときも疲れにくくなることは実感できるでしょう

この他にも自分の生活の中に取り入れやすい、

ちょっとした運動を毎日あるいは週に3~4回でも

続けていくことで消費エネルギーを少しでも増やしていきたいですね

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